平凡

平凡

息をするのもめんどくさいのに、麦茶作ってんの? マジ?

f:id:hei_bon:20211221040020j:plain

 

最近、麦茶を家で作っている。

ついでに、出汁も。

息をするのもめんどくさいはずなのに……!?

 

息をするのもめんどくさい話は、以下に。

hei-bon.hatenablog.com

 

きっかけはただひとつ、冷蔵庫を大きくしたこと。

 

いままで、麦茶は買っていた。

冷蔵庫のドアポケットに余裕がなかったので、作るとしたらポットは横置き。

横置きできるポットは買っていたが、漏れそうで、ちょっと怖かった。

そして横置きすれば、食材の保管場所も圧迫する。

それに加えて、麦茶ポットを清潔に保つのは手間だと思っていた。

ペットボトルなら、管理の手間もいらず、横置きしても漏れる心配はない。

庫内に余裕がないときは、500ミリリットルサイズで調整。

何より、買う方が楽だと思っていたのだ。

 

出汁は出汁パックを愛用していた。

一時期、義母が「千代の一番」という出汁パックを定期的にくれたことがあった。

一度使ったら、便利で味がよく、手放せなくなった。

ただ、美味しい出汁パックはお高い!

もったいないなと思うものの、自分で出汁を取るのはめんどうで、かといって顆粒出汁ではいまや物足らない。

昔、にぼしで出汁を取っていたこともあるが、あまり上手く調理できず、ハラワタを取っても生ぐさかった。

だったら美味しくて楽なほうがいい。

 

で、このほど、冷蔵庫が大きくなった。

牛乳も豆乳もドアポケットに立て放題!

ペットボトルや麦茶ポットは野菜室にも入れられる。

 

ためしに麦茶を作ってみた。

冷蔵庫が新しくなったから、"記念麦茶"のような気持ちだった。

これが案外、楽なのだ。

スーパーでペットボトルのお茶を買うとなると、重いし、持ち帰りを考えると、他の買い物との兼ね合いがある。

当たり前だが、米と同時にお茶のペットボトル(2リットル)は購入できない。

それでいて、切らさないようにしなければならない。

家で作れば、麦茶が切れたら、水と麦茶パックを麦茶ポットに入れて、冷蔵庫に放り込むのみ。

ポットはもちろん毎回洗うけれど、完全乾燥までやるのは、3回に1回ぐらい。

 

以前は、「麦茶は絶対に煮出さなければならない」と決めていた。

また、一度飲み切ったら、「絶対に丁寧にきれいに洗い、絶対に乾かす」ルールもあった。

浄水器あるし、水出しでいいじゃん」

「完全に乾かすのは毎回じゃなくていいじゃん」

と開き直ったら、楽なこと楽なこと。

 

ペットボトルのお茶を買っているときは、「うちはお茶は買います。だから、水分補給は遠慮なく」と心に決めていた。

けれど、やはりわたしは古い人間なのだろう。

なんとなーく、日常的に補給する水分を買うことに抵抗があったのだ。

「もったいない」意識もあった。

飲み方が、知らず知らずケチケチしていた。

これは夫も同じようで、家で麦茶を作るようになってからは、ふたりとも水分摂取量が増えた。

健康管理上、好ましいことだ。

 

出汁に関しては、以前、勝間和代さんが「水出し出汁」をすすめていて、気になっていた。

なんでも水ににぼしを放り込み、6時間程度放置するだけで美味しい出汁が取れる。

安置するだけなら雑味が出ないので、頭やはらわたを取る必要もない。

やってみるとたしかに楽だ。

勢いに乗って、雑誌に載っていた「昆布とかつおの水出し出汁」をやってみたら、こちらのほうが好み。

にぼしはやはり「魚の風味」がして、雑味というほどではないけれど、わたしはそれが気になってしまう。

にぼしにしても、昆布とかつおぶしにしても、出汁パックより味は淡いけれど、薄くはない。

自然でやわらかい味になる。

ちょっと手間はかかるけれど、いまや水出し出汁が手放せなくなってしまった。

 

正直、息をするのもめんどくさいわたしにとって、麦茶も出汁も、作っていることが我ながら信じられない。

とくに、麦茶には「家で作ることで、買い物の負担軽減」というわかりやすい「楽」があるけれど、出汁は純粋な負担増だ。

 

そこに共通しているのは、「罪悪感」だと思う。

「日々補給する水分を、買って済ませている」罪悪感。

「お高めの出汁パックを毎回使い捨てている」罪悪感。

出汁パックは中身も利用できるのものの、わたしの手腕では、使いきれないことが多かった。

「気にしないようにしよう」「割り切っている」と思っても、そういった罪悪感を消すことはできなかったのだ。

あるいは、罪悪感を抱けるぐらいには、生活にまだ時間的余裕があるのだろう。

 

そういった「罪悪感」は、きっと「手間」に近いものなのだ。

めんどくさがり屋の人間にとっては、それはそれでめんどうくさい。

知らず知らずのうち、気持ちのどこかが圧迫されている。

 

少しの手間と、「罪悪感の払拭」を天秤にかけたら、後者が勝る。

そんなこともあるのだ。

めんどくさい、めんどくさい、息をするのもめんどくさい。

しかし、罪悪感があるのもめんどくさい。

冷蔵庫を大きくしたことで、こんなことに気づくとは思わなかった。

人生はちいさな驚きの連続だ。

 

 

****

昆布とかつおぶしの水出し出汁は、これに近いレシピ。

www.kobuya.net

 

わたしはお茶パックは使わず、ハリオの水出し茶用の冷水ポット(1200ミリリットルのほう)を使用。

昆布は直接、かつおぶしは網に入れて水出ししています。

この冷水ポット、網の底が外せるので、お手入れがすごく楽。

ヨドバシの通販で937円。

https://www.hario.com/product/tea/coldbrew/HCC.html

*****

 

写真は

《水中の気泡のフリー素材 https://www.pakutaso.com/20180238046post-15223.html