我が家のマイベスト家電は冷蔵庫だ。
購入したのは昨秋だけれど、それからずっと。
使い慣れてありがたみが薄れたかと思いきや、気温が上がるにつれてふたたびその存在感を発揮しはじめている。
とはいえ、うちにあるのは特殊な冷蔵庫ではない。ごくごく一般的なモデルだ。
どうしてこれほど感動しているかといえば、大きさだ。
前に使っていたモデルが167リットル。新調したものは355リットル。
容量が2倍になると、生活が飛躍的にラクになったのだ。
昨冬は、こんな記事を書いた。
息をするのもめんどくさいのに、麦茶作ってんの? マジ? - 平凡
冷蔵庫の容量が大きくなったので、麦茶をラクラク作れるようになりましたという話。
猛暑続きのいま、そのありがたみが増している。
いまやうちでは麦茶ポット2本がフル回転。1本を飲み、その間に1本で水出しをするサイクルができあがっている。
冷蔵庫には当然2本の麦茶ポットが並ぶが、余裕余裕。
水出し出汁も引き続き作っているし、牛乳も常備、熱中症対策でスポーツドリンクのペットボトルも入っている。
夏は何かと飲料が増えるけれど、ドアポケットに加えて野菜室も使えば、これらを適当に突っ込んでおける。
昨夏よりも補給水分の管理が飛躍的にラクになった。
食事を用意するときも、冷蔵庫の大きさの恩恵を感じる。
まな板の衛生上、サラダや冷やしトマトをまっさきに作るのだが、庫内が広ければ、テトリスのようなことを考えなくても冷蔵庫にとりあえず突っ込める!
煮物とみそ汁を同時に作った場合も、深く考えないで鍋をふたつ庫内に置けるのは便利を通り越して安心感がある。
昼間は危険な暑さになってきたこの1週間は、なるべく買い物を減らしてまとめ買いをしている。
買い物量が増えても、容量が大きければ対応しやすい。
「冷蔵庫が大きくなると、無駄な買い物が増える」とよく言われるが、我が家に関していえばそれはない。
むしろ庫内の見通しがよくなったこと、作った料理を冷蔵庫で保管しやすくなったことで、無駄が減ったかもしれない。
食材を無駄にしてしまうのはたいてい夫婦ともに忙しくて、料理の頻度が落ちるときだ。それは昔も今も変わらない。
以前使っていた冷蔵庫はわたしが独身時代に買ったもので、そのころからやや窮屈さを感じていた。
夫婦ふたりで暮らしているお宅へお邪魔すると、たいてい300リットル以上の冷蔵庫があるものだ。
要はいままで使っていた冷蔵庫がちいさすぎたんでしょ、という話ではある。
それでも正直、大きさがここまで「暮らしの便利さ」に直結するとは思わなかった。
「大きさ」も立派な機能のひとつなのではないか*1。
使っているのがごくごくシンプルなAQUAのものなので、なおのことそう感じる。
このモデル、自動製氷機はついていないし*2、庫内温度がやや低い「フレッシュルーム」はあっても何か特殊な冷蔵・冷凍機能は付属しておらず、「Agイオン除菌脱臭フィルター」なるものはいちおうついているらしいが「プラズマクラスター」のようにアピールはしていない。
大きさisパワー。これが我々が冷蔵庫に教えられたことだ。
とはいえ、家族の人数が増えたとしても、冷蔵庫を大きくするには限りがある。
とくに集合住宅では運搬できるサイズ、設置可能なサイズが限られることも多い。
夫婦ふたりだからこそ感じられるメリットなのだとは思う。
と、ここまで書いてきて思ったのだが――。
日本語には、いままで書いてきた1600字をたった7文字で表現することわざがある。
「大は小を兼ねる」。
先人の知恵をかみしめつつ、このあたりで筆を置く。
今週のお題「マイベスト家電」