平凡

平凡

2021年、タブレットにより、我が家に大電子書籍時代が到来した

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道具が生活を変えることは、よくある。

大きな冷蔵庫を買って麦茶や出汁を作るようになったことは、その一例だと思う。

 

hei-bon.hatenablog.com

 

同じように、読書にまつわる習慣を変えてくれたのが、タブレットだ。

 

今年のはじめ、タブレットを買った。

Lenovoのもので、たしか当時で2万円未満の機種だ。

用途は夫の語学勉強用。それと、電子書籍の漫画を読めればいいなと思っていた。

スマートフォンだと、語学学習アプリにしても、漫画にしても、画面が小さくて見えづらい。

我が家には古いKindle Paperwhiteがあるが、書籍の読みやすさはピカイチでも、漫画は読めたものではない。

Kindle端末を買い替えずにいられたのは、我が家が紙の書籍派だったからだ。

書店にはなくなってほしくないし、なんだかんだ紙の手ざわりを感じたいよね、みたいな。

 

タブレットを買うすこし前。

年末年始は、電子書籍書店が割引キャンペーンを繰り広げる時期だ。

ソフトバンク経済圏に取り込まれた我が家の愛用・ebookjapanでは、なんと漫画が軒並み50%還元*1

折しも『鬼滅の刃』が完結したばかり。

この機会にと思って、一気買いした。

 

これがタブレットだと、めっちゃ読みやすい。

紙の単行本よりタブレットの画面が大きいので、それだけで楽。

ことに『週刊少年ジャンプ』連載作は、絵、お話ともに1話ごとの密度が濃い。

おもしろいが、それだけに(加齢してくると)負担を感じる。

それをだいぶ軽減してくれた。

細かいアクションシーンは拡大して見られるし、見開きの大ゴマが出てきたら、タブレットを傾ければ横向き表示にできる。

 

ソフトバンクユーザーかワイモバイルユーザーであれば、ebookjapanは毎週金曜日、漫画が30%オフになる。

タブレットでの読みやすさに気づいてからは、ほしい漫画をそのタイミングで買うようになった。

しかも、春にはDMMブックスの初回利用者70%オフキャンペーンもあった。

 

そして気づく。

「いままで物理書籍を増やすのが怖くて、だいぶストップかけていたな」。

しばしば書いているように、わたしは整理整頓が苦手だ。

極力、こまごまとしたモノは買わないようにしている。

が、職業柄、また、仕事をしている業界柄、本、漫画の類は別枠だと思って生きてきた。

支出が別腹なのは別にいい(いいのか?)が、増え続ける本をどうするかには、解決法はなかった。

心のどこかで、本や漫画を買うたびに「置く場所あるのかな」と考え、知らず知らず、買い控えしていたようだ。

電子書籍なら、置き場所考えなくていいじゃん、ブラボー! というわけで、今年一年は、電子書籍でバンッバン本や漫画を買った。

確定申告時、書籍代がどうなるのか怖い。

 

てか、今年、お金使いすぎなのではないか。

だいじょうぶなのか……。

 

電子書籍づいてきたのだろう。

Amazonのセールもチェックするようになった。

同時に、あまり使っていなかったKindle端末も復活させた。

小説を読むとき、タブレットも悪くはない。

けれど、軍配が上がるのは、反射が少なく、画面面積が小さなKindle Paperwhiteだ。

何より、移動中の読みやすさが段違いなのだ。

わたしは粗忽ものだ。

かばんはいつもぐちゃぐちゃで、帯を破ってしまうことが多い。

荷物が多めなので、ハードカバーの重さや厚さも負担になる。

Kindle端末は薄くて軽く、カバンを圧迫しない。

電車のなかで、つり革を持ちながらの片手読書も楽にできる。

すくなくとも自分の習慣や性質においては、「紙のページをめくる喜び」よりも、「紙の実体がないことの簡便さ」のほうが勝った。

読書量が多少、増えた。

 

「紙の本はすばらしい」といまでも思うし、書店にはなくなってほしくない。

それは変わらないけれど、紙の本の所有や持ち運びが負担だからといって買い控えるなら、本末転倒だ。

 

ただ、なんにでも向き不向きがある。

繰り返し読みたい本や、物語の分析に使いたい本などは、紙の本を買っている。*2

夫はよく語学学習の参考書を買うが、それも紙の書籍のほうが向いているようだ。

それと、「家族所有の本をたまたま読んでおもしろかった」といったことは、圧倒的に紙の本に利がある。

夫婦で同じタブレットを使っていてもそんな出会いは皆無だが、紙の本では今年だけでも2回ほどあった。

 

勢い、漫画アプリにも手を出すようになった。*3

こちらも当然だが、タブレットのほうが読みやすい。

振り返れば、2020年のゴールデンウィーク、「ジャンプ+」で無料公開されていた『ハイキュ―!!』を、必死になってスマホで読んだことがあった。

「おもしろい」「画面が小さくてつらい」「おもしろい」「集中すればするほど、画面小さくてつらい」のエンドレスリピート。

もっと早くタブレットを導入していればと悔やまれる。

 

「ジャンプ+」や「マガポケ」のように、出版社(レーベル)によるアプリ以外にも、オリジナルの縦読み作品(ウェブトゥーン)が強い「ピッコマ」や、過去作品の配信に強い「マンガBANG」(違法のマンガBANKとは違い、収益が作家に行くちゃんとしたところです)も試してみた。

「マンガBANG」のように、1日に複数の話数が読めるアプリは「読みがいがある」と思えるのだが、

「ピッコマ」などの「待てば各作品1話無料。毎日1話ずつ読む」スタイルは、オールドタイプのわたしには物足りない。

やっぱり一定時間、一作品に浸りたい。

課金すれば一気に読めるのだが……。

「ピッコマ」型の読み方、楽しみ方が隆盛を極めているのもたしか。

もうちょっと触れておきたい。*4

 

タブレットを買ったことで、電子書籍に対するフットワークが軽くなり、さまざまな作品にふれた一年。

しかし、電子書籍元年は、デジタル積読時代の幕開けでもあった。

本を積み積み、年は暮れる。

せめて年末は、Kindle講談社学術文庫セールで買った、「イザベラ・バード日本紀行」に手を付けたいなァ……。

というわけで、「買ってよかった2021」ガジェット編は、安いタブレットです。

 

写真は《漫画が置かれた棚のフリー素材 https://www.pakutaso.com/20141219353post-4966.html

 

今週のお題「買ってよかった2021」

*1:今年もやっています。50%適用にはソフトバンクかワイモバイルユーザーである必要があり、PayPay払いにすることなどいくつか条件あり。ショップのポイントではなく、どこでも使えるPayPay残高で還元されるのがとってもうれしい

*2:『SAVE THE CAT~』も物理書籍で買った

*3:電子書籍」というとKindleを思い浮かべがちだけれど、単話売りの売り上げもかなり大きいはず。TLなどのエロ路線とか。めちゃコミとかの男性向けエロ漫画は女性のレビューも多くて、潜在需要の開花を肌で感じさせられる

*4:「ピッコマ」は、タブレットよりスマホで読むことが多い。縦スクロールは小さな画面でも読みやすい