平凡

平凡

同じものを食べる、旬を知る

春ごろから、きゅうりトーストばかり食べている。

 

きっかけは、あまらせたきゅうりがあって、そのときに香ずし (id:isoos) さんのブログを見かけたからだと思う。

「臨月のさいに、きゅうりトーストにハマってよく食べていた」という内容で、塩もみしたきゅうりやバター、オリーブオイルとの組み合わせがどれも美味しそうだったのだ。

雑なキュウリトースト - たべものばかり

 

いろいろ試してみたけれど、きゅうりトーストのレシピはこれに落ち着いている。

www.lettuceclub.net

 

スライサーは使わず、きゅうりを薄切りにして塩をふる。うちにトースターはないのでオーブンのグリル機能でパンを焼き、その間にきゅうりをしんなりさせる。こんがり焼けたパンにオリーブオイルをかけて、きゅうりを乗せて、こしょうとマヨネーズをかける。

浅漬け状態のきゅうりと、ほんのりとした塩味、サクサクしたパンとの組み合わせがたまらない。なにより簡単だ。

平日の昼などは、1枚はこのきゅうりトースト、もう1枚はハムとチーズ、またはトマトとチーズのトーストにすればなんとなく喫茶店の軽食で腹がふくれているような心持ちになる。

夫もこのレシピがなかなかお気に入りだ。

 

繰り返し食べているうち、さいきん、このトーストの味わいが変わってきた。きゅうりがよりみずみずしく、青さを感じる香りはより豊かに。それでいて水っぽいわけではない。

ああ、きゅうりの旬は夏であったのだと思い出す。

「一年じゅうどんな野菜も出回るようになり、旬がわからなくなった」と言われて久しい。春に食べていたきゅうりは温室で栽培されたものだろう。

けれど、技術の恩恵にあやかって同じメニューを食べつづけた結果、旬がはっきりわかることもあるのだ。

 

今日も、まな板の上できゅうりを切る。6本入って158円。ずいぶん値段も下がったものだ。「ああ、ずいぶんしっかりとしたきゅうりが出回るようになったんだな」と思う。

 

クーラーをつけた室内で、夫婦ふたりで差し向かい、サクサクきゅっきゅとトーストを食む。

「きゅうりの味、変わったよね」

「美味しくなったね」

「夏だ」

「夏だね」

 

季節はずいぶん乱暴になり、室外では猛暑が荒れ狂っている。

でも、まだ楽しめる余地も残っているみたい。

画像は《真夏日の日差しと青空のフリー素材 https://www.pakutaso.com/20110718187post-344.html

 

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最後に。

今回紹介した香ずしさんのブログは、ご本人が作った日々の簡単料理とレシピを掲載しているもの。ちょいエスニックなメニューが多く、発想がわたしにはないものばかりで、読んでいるだけで楽しい。

たとえばこのカレー。簡単で加熱時間も短いので、春菊が安いうちは何回かお世話になった。エスニックカフェで出てくるメニューといった趣で、外食気分になれるのもうれしい。

『春菊が香る〰』カレー粉で作るシャバシャバトマトカレー - たべものばかり