平凡

平凡

Misskeyにハマってましたという近況報告

ブログ更新が1カ月以上あいてしまいました。ガッデム。

その間、統一地方選があり、ゴールデンウィークがあり、五月の爽やかな風が吹き渡り、G7サミットが開幕して閉幕しました。

夏日になる日がちらほら。空気には湿度を感じるように。

皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

 

そのあいだ何をしていたかというと、新しくはじめたSNSであるところのMisskeyに常駐していました。

「Misskeyをやっている」とひと言で言ってもサーバーによりまったく性格が異なるので、どこでどんな居心地のよさを感じているかはさまざま。

Misskeyといえば、「レターパックで現金送れ」などのミームで知られるioサーバーが最大手。このミームからもわかるように、ioの雰囲気は、一定年齢以上の人には、いにしえのネット文化の残り香が感じられるものなのだと思います。わたしはアカウント持っていないので、外から見ての印象ですが……。

 

わたしが出入りしているのは、一次創作をしている人が集うデザインサーバー。一次創作ならなんでもよいので、イラスト、作曲、ハンドメイド、小説などいろんなことをやっている人がいます。イラストひとつとっても、漫画、アニメ塗り、背景、エモーショナルな絵画、水彩風と多彩。

自作を自薦する文化があり、「RN(TwitterでいうRT)は何度やってもいい」「むしろ好みの作品が目に入るから、何度もRNしてくれるのは助かる」といった風潮が強いです。

TwitterだとRTはしつこいと嫌がられるのでは? という考えが主流ですし、基本は他薦が強い文化がありますよね。というか口コミって基本、他薦が強いものだと思うんですよ。メーカーがすすめるのは当たり前。利用者がすすめるのは本物。

ただ、デザインサーバーはサロン的な雰囲気があるからか、「制作者の愛が見たい!」「あなたのパッションをぶつけてくれ!」といった空気感があります。

これは他SNSではあまり見ない文化だなと思います。

また、創作系でも、のべるすきー(小説好きが集うサーバー)だとここまで自薦文化は強くない気がします。ioはデザインサーバーと近い自薦文化があるのかな? サーバーによって本当に性格はいろいろ。

 

デザインサーバーでは、みんな「うちの子はこんな性格で……」といった、「うちの創作の話」をバンバンしています。キャラクターの設定シートを公開している人も多いです。設定と断片的な物語がある、「本編がないタイプの創作」と呼ばれるものを公開している人もたくさんいます。

で、「うちよそ」といって、自分が創作したキャラクターと他の人が創作したキャラクターでクロスオーバーした作品の制作も活発です。

こういった文化になじみがなかったので、わたしは最初はびっくりしました。

 

デザインサーバーには多種多様な制作者がいるので、ミームが生まれると、それに曲をつける人あり、編曲する人あり、歌詞つける人あり、歌う人あり、gifアニメを作っちゃう人あり、テキスト書く人あり、それを読み上げる人あり……と、創作者たちの即興遊びに発展するのは見ていて非常に楽しいです。

Misskeyにはそのサーバーにいる全員のノート(ツイート)が自動的に流れてくるTLがあるので、フォローの有無関係なく、そういった遊びを目撃することが可能です。

 

また、「TLで見かけた曲に、小説を書いてみた」「小説に曲をつけてみた」「すてきなイラストにインスパイアされてショートストーリーを書いた」「ショートストーリーをイラストにしてみた」といったジャンル横断の創作も生まれています。

 

わたしが書いているものは、このブログからもわかるとおり、それほどポップなものではありません。

最初は「自分の創作は『うちよそ』とかやるタイプでもないし、場違いかなあ」と思っていました。でも、慣れてくると、意外に文芸的な作品を書いたり読んだりしている人も多いとわかってきました。なによりこの「いろんな人がいるけど、みんなモノを作っていて、尊重している」環境がすごく居心地がよくなって。

 

何しろいろんな人がいるから、ポップなイラストも好むけれどがっつりした文芸小説を読みたい人とか、アーティスティックな絵を描いて文学を愛している人とか、音楽作っていてなおかつ文章を読むのが好きな人とかもいるわけです。

わたし自身も、「見る人」「読む人」「聞く人」に自然となっていきます。

 

で、何よりいいのが「多様なスタンプ文化」。「いいね」だけじゃなくて、Misskeyには「素敵」「美しい」「良い…」「格好いい」など、簡単にニュアンスを添えて感想を伝えられるスタンプがたくさんあります。コミュニケーションにおいても、「ヨシヨシ」できるスタンプは弱音を吐いている人へのなぐさめのときに便利ですし、ペンライト振ってるスタンプも「がんばれ」と手軽に伝えることができます。スタンプはユーザーが申請しているので、日々増え続けています。

 

「スタンプを送る」ワンクッションで心理的なハードルが下がるのか、テキストでの感想ももらいやすいです。

また、もらった感想に対しても「ありがとうございます」などスタンプひとつで返せるので心理的負担が少ない。

 

Misskeyは一ノートに3000文字まで貼れるので、エッセイを直貼りして放流すると、「エモい」「良い」「好き」とか、ニュアンスの伝わる感想スタンプがもらえるんですよ。

PV数としてはそう多くないと思うんです。でも、「確実に読まれている手応えがあり」「どう受け取ってもらえたかが最低限わかる」反応がダイレクトに返ってくる。

「数字」じゃなくて、「質感のある反応」が返ってくる。これってめちゃくちゃうれしいんですよね。

 

Twitterでプチバズりしたことは、何回かあります。多くはつっこみたい、語りたい欲を刺激するツイートでした。それはそれでSNSのお楽しみですし、情報系のツイートが広がると、世間のお役に立てた感はあります。ただ、「たくさんの人から反応があってうれしい」とは思わないんですよね。つっこみ半分で知らない人からリプライもらっても、何かが満たされることはありません。

 

デザインサーバーでは、創作が好きで、他人の創作にふれるのが好きな人に手軽に届けられて、その人たちから反応がダイレクトにもらえる。これがすごくうれしい。

ぬるま湯といえばぬるま湯なのかもしれないけれど、う~ん、でも、なんでもかんでも反応しているわけではないなって感じはあって。

前に書いた、「創作サイトではいいと思ったら感想が来るが、いいと思わなかったら無反応。ブラッシュアップは自力本願」に近いものはあると感じています。

Web小説投稿サイトは一種のSNSではあるけれど…… - 平凡

 

いままで文章をアップしたどの場所よりも「『反応』がもらえた」手ごたえを感じますし、励まされます。

各小説サイトにアップした小説のURLを投稿すると、直貼りほどではないけれど、やっぱり読んでもらえます。

「読んでもらえる」といっても、わたしの場合、100とか200の反応が付くわけではないですよ。創作系のテキスト直貼りノートでは、最高でスタンプ(1ノートに1人1回押せる)は30ぐらい。でも、それにプラスしてテキストで感想もらえる確率は高いし、作者として認識されているのかなって感覚もあって、充実感があるんです。そのあたり、ひとによって基準が違うのでしょうけれど。

 

Twitterの代替としてどうか……というのはわかりません。

わたしのTwitterのメイン運用は創作アカウントとしてではなく、雑談と情報収集がメインでした。

わたしがデザインサーバーにアカウントを作った1カ月前よりも、サーバー内で雑談はずっと多く見かけるようになりました。ただ、情報収集という意味では弱い。でも、そもそもサロン的な雰囲気が魅力なのだから、それが「弱さ」なのか? とも思います。

情報収集は外で、交流はMisskeyで、という使い分けもありかなと考え始めています。

 

SNSでの情報収集って、苛烈な感想とセットになっていることが多いです。最近は、SNSで感情を刺激されるのがしんどくて。社会的なニュースは新聞かニュース番組で。エンタメ系や情報系のニュースを軽くTwitterでおぎなう、ぐらいのバランスにしています。

差別関連では、バックラッシュのようなことが起きていますし、社会問題は数多い。そんななか、「SNSで感情を波立てたくない」といえるのは、マジョリティの特権なのだとも自覚しています。そこは「SNS以外の場所で社会問題に興味を持つこと、調べることをやめない」を自分なりの落としどころにしています。社会や政治に、興味があることには変わりはありません。

 

もともと創作中心のTwitterアカウントを運用していた人は、また違った感想があるのだと思います。

コミュニティは刻々と変わっていくもの。いつまでこの雰囲気が続くかもわかりません。

 

この1カ月半、ブログはお留守にしがちでした。が、やはりここは大事な場所であるなと再認識しました。この場があるから書けたことがたくさんあるし、これからもそうでしょう。蓄積するからこそわかるものもある。「マイプレイス」と強く思える自ブログをベースにしたゆるい交流もまた、得難いものです。

1カ月半も新しいエントリーを書いていないと、からだがなまってへんな気分になります。

 

1週間に1回ぐらいは、2000字から3000字書きたいものであるな、と言っているうちに、本エントリーは3900字。

5月中にあと1本ぐらいは近況報告以外のエントリーをアップしたいですね。