今週のお題「あったか~い」
我が家の「あったか~い」といえば、羽毛布団だ。
以前、こんな記事を書いた。
5年前のことだ。
要約すると、「思い出がある羽毛布団をなかなか捨てられない」という話だ。
実は、記事を書いた後も、なかなか羽毛布団を捨てられなかった。
ゴミ袋から引っ張り出し、この年の冬も、結局、同じ羽毛布団を使っていたような記憶がある。
ぺしゃんこの羽毛布団と毛布を併用する日々。
寒さで睡眠の質が下がっているのではと重い腰を上げたのは、一年でもいちばん冷え込む2月のこと。
どうせならいいものがほしい。
しかし、価格はピンキリ。
さらに、費用対効果が見込めるのかどうかわからないものが跋扈しているのが寝具の世界。
そのなかで、信用できそうで、かつ、現実的なお値段だったのが、ビックカメラで扱いがある「生毛工房」だ。
羽毛布団の品質を決めるのは、羽毛がダックかグースか。
また、肌に触れる側生地が何でできているかだといわれる。
「生毛工房」の羽毛布団は、以下のようなポイントを押さえていた。
・最低ランクのものでも、高品質とされる「グース」の羽毛が使われている。
・側生地について、「ツイル織(綾織)で仕上げました」と説明がある。それがどういう生地のかよくわからないが、こだわっているのはわかる。
・ニトリ、無印良品の布団に比べれば高いが、羽毛布団のなかで同品質のものと比べると価格が良心的。
・アフターケアの案内があったこと。現行の羽毛布団のようにぺしゃんこになる前にメンテナンスができそうなこと。しかも、打ち直しのさい、ダウンの充填が無料。
とくに、最後のアフターケアは大きかった。
思い出の布団を知らず知らずのうちに使いつぶしてしまったショックが大きかったのだ。
実店舗へ夫婦で足を運ぶと、「生毛工房」の羽毛布団は見るからに軽くてあたたかそうだし、側生地のしなかやかな肌触りにも安心感があった。
実際は、カバーをかけて使うので、直接ふれることはめったにないのだが……。
ともあれ、そんなこんなで購入に踏み切った。
選んだのはこのPR-310。
PR-310/ナチュラル|生毛(うもう)ふとん|商品情報|生毛工房(うもうこうぼう)
使ってみると、軽くてあたたかいことこのうえない!
かけるとたちまち、ぬくもりが広がる。
熱が逃げず、それでいてこもらない。
また、このメーカーの布団は縦横ともに通常サイズよりも大きく、余裕があるのもいい。
シーツが純正品しか使えなくなるのは、玉に瑕だ。
ただし、あたたか過ぎて、東京だと真冬以外は出番がない。
というわけで、冷え込みが厳しくなってきたいま、今年もこの「生毛工房」の布団の出番とあいなった。
使い始めて4年ほどたったろうか。
毎年、シーズンはじめは、ふかふかとしたあたたかさについつい眠りすぎてしまう。
この布団をはじめて使った日もそうだった。
気持ちよすぎて、次の日の昼過ぎまでぐっすりと寝てしまい、夫と「買ったのが土曜日でよかったね」と言い合ったものだ。
そういえば、羽毛布団としては良心的とはいえ、一枚5万円弱の布団を買うのはやはり思い切りが必要だった。
緊張で喉が渇いて、購入後、どでかい布団を抱えたまま喫茶店に入った。
真冬なのに、あの日はめずらしくアイスティーを頼んだっけ。
古い羽毛布と同じく、新しい羽毛布団にも思い出と、ごく個人的な歴史が積み重なっていく。
これが我が家の「あったか~い」愛用品。
今夜もあの布団で眠るのが楽しみだ。