平凡

平凡

noteとはてなブログは文化が違ってびっくりした話

いまさらですが、ちょっくらnoteでもやってみようかなあ、と思いまして。

今まではTwitterで回ってきた記事を読むぐらいだったのですが、noteのトップページからランダムにいろいろ記事を読んでみたり、ライター界隈の記事を追いかけてみたりしております。

 

で、わたしはnoteもはてなブログも「がっつり書きたい人が集うところ」とふんわり認識していました。

でも、このふたつは文化がぜんっぜん違うんですね。

当然っちゃあ当然ですが、これは衝撃でした。

本来なら各100記事ぐらい読んで統計を取らなければならないところ、雑感で申し訳ないのですが……。

わたしが感じたその違いをまとめてみようと思います。

 

 

初投稿が違う

わたしはブログでもnoteでも、その書き手の初投稿を読むことが多いです。

「この人がどういうモチベーションで、ここで書こうと思うに至ったか」

あるいは「そういったモチベーションが書いてあるかどうか」が知りたいんですね。

 

この「初投稿」がまず、noteとはてなブログで違うように思いました。

 

はてなブログは、「書くのが苦手だけど、こういう理由でアウトプットしたくなって」など、「書くのに苦手意識がある」と表明している初投稿をよく見かけます*1

または、「今日からブログといふものをしてみむとするなり」ぐらいの前置きで、自分スタイルの日記や記録を書き連ねるか。

 

noteだと、「こういうことで以前に文章を褒められたことがある」と、自身が文章に自信を持った体験を織り込んでいる初投稿が多いです。

つまり、「文章、多少は腕に覚えあり!」なところからスタートしています。

ほか、今ままでつちかってきたもののなかで、何をアウトプットに生かせそうか、世の中に役立てられそうかを明示しているケースも。

たとえば、「こういう転職歴があるので、転職に悩んでいる人に役立つことが書けるんじゃないか」とか。

「今後、わたしをフォローしておくとこんな情報が得られますよ」とあらかじめ明示するスタイルです。

 

SNS色は薄め

はてなブログより、noteはSNS色薄め。

 

はてなブログはご存じの通り、「スター」「ブクマ」「読者登録」を通してゆるい交流を楽しんでいる人も多く(わたしもそうです)、使い方によっては長文交流SNSとも言えなくもない。

同じ場所で連続して書き、蓄積していくことに意味を見出す人も多いです。

「場」としての活用ですよね。

 

noteはほかのSNSありきのテキスト置き場。

Twitterなどでつながって発信してnoteに誘導、みたいな使い方が多いです。

著者フォローはよほど気に入るか、実用的な情報を交換したい相手だったらする、という印象。

著名人が「長文が書きたくなった場合のテキスト置き場」として使っている例も多いですよね。

課金システムがあるので、メルマガに近い使い方をしているケースもよく見かけます。

また、「いいね」にあたるハートはログインなしで押せるので、つながりの外からも応援の気持ちを伝えやすい側面もあります。

 

「なぜ書くか」の有無

はてなブログでは「どうしてブログを書いているのか」をしばしば問い直す人も多いですが(わたしもそうです)、

noteは実利、実用、ビジネス的な用途で使っている人が多いからか、あまりそういった問いかけは見かけません。

 

プラットフォームとしての位置づけも違いますよね。

ブログは「斜陽、斜陽(平たくいうとオワコン)といわれるブログでなぜ書くか」みたいな雰囲気がある。

すくなくとも、イケイケの場所でイケイケのわたしが書いています! という自意識が発生するのは見たことがありません。

noteがイケイケかどうかの判断は各人によるでしょうが、ブログのように「斜陽の場所」とは思われておらず、それは書き手の自意識にも反映されているように思います。

 

稼ぐ手段の違いから生まれる差

はてなブログでお金を稼ごうと思ったら、アフィリエイトアドセンス。間接的ですよね。

一方、noteは投げ銭機能でテキストへの直接課金を狙えます。

機能の違いが、今まで書いてきたような違いに影響しているように思います。

 

noteの強気、ブログの弱気

ブログでは適度な苦労話やアフィリエイトの軌跡など、過程の露出も好んで書かれ、読まれます。

連続した「場」なので、それが親近感を演出し、ファンを生むことにもつながっていく。

 

一方、単独で文章を読まれる可能性が高いnoteでは、あまり弱いところを見せないのかな、という印象。

ひとつの記事で、「こういう苦労はした」と書いても、最後はサクセスストーリーで締めている。強気な姿勢を感じます。

 

これは、「稼げる場所」「ビジネス色が強い場所」での態度としてはちょっとわかるんです。

というのも、わたし、個人事業主、つまり商業ライターとしては、わりと「強気じゃないと仕事が来ない」と思っているんですね。

たとえば、駆け出しでもないのに「仕事ぜんぜん来ないんですよぉ~」「わたしなんて」と言っている個人事業主に仕事頼みたいか、と。

スケジュールをもうちょっと詰めたくて、「この時期(比較的)空いていますよ!」とかはぜんぜんアリですし、尊敬する先輩方もそうしています。

が、言い方は大事。

「この時期は空いています!」と、「暇で困ってます」みたいな書き方はぜんぜん違う。

そういう意味では、noteの書き手の方々のマインドは個人事業主に近いんだな、そういう使い方をしているんだな、と理解できます。

が……!

だからこそ……!

見ていると……!

正直、疲れる……!

 

ざっくりまとめ

ざっくり書くと、次のようなイメージを抱きました。

はてなブログは連続する「場」、手軽、記録としてのアウトプット。稼いでいても、「素人」感がある。

noteは単独、切り売り、文章力で殴り倒すバーリトゥードとしてのアウトプット。「プロ」感やその覚悟を感じる場所。

 

「noteに書いてみたけど、やっぱりはてなをメインにします」と書いているブロガーさんを何人か見たことがあります。

のぞいてみて、ちょっとわかりました。

自力でギラギラできないと、気持ちが負けちゃうんですね。

 

noteは「こういうビジネス(または生き方)をするから、それに付随するテキストも書いてやるぜ~~~!」という明確なビジョンがある人にとっては、とてもいいプラットフォームだと思います。

逆に、そういうビジョンがないとつらい。

 

もちろんnoteを日記っぽく使っている人もいれば、ブログをプロの広報活動に使っている人もいる。

でも、ざっくり言うと……という雑感レベルのお話でした。

 

違う土地には違う文化がある。

そんな当たり前のことを感じた体験談でした。

*1:そう書きつつ、みんなたいてい上手いです……!