平凡

平凡

2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

夫の死角

トロピカル模様の、派手派手なスリッポン。 ラクだし、季節感もあるし。 昨年の夏は、そればかり履いていた。 今年もそろそろ暑くなり、スリッポンの出番となった。 ところで、平凡家での小さな出来事として、 「夫ルームパンツ看破事件」というものがある。…

フリーランスはクレジットカードの審査に通るのか?

クレジットカード審査。 フリーランスにとっては、ちょっとした恐怖だ。 「平凡ちゃんはさー、いつまでそのクレジットカード使うわけー」 と、夫がじりじりと迫る。 わたしがうっかり「今使っているクレジットカード、年会費がかかるんだ」と口を滑らせて以…

ゴースト・イン・ザ・スマートフォン。あるいはiPhoneとモバイルSuicaとビックカメラSuicaカードの話

春。 はじまりの季節。 新しいことをしようという気力がむくむくとわきあがり、 スマートフォンを変えた。 ついでに、ポイントを貯めやすいクレジットカードも作ってみた*1。 スマートフォンは、androidからiPhoneに。 クレジットカードは、「ビックカメラSu…

川上弘美と輝夜月

川上弘美の短編集「神様」。 そのなかに、「コスミスミコ」という登場人物が出てくる。 螺鈿の壺をこすると出てくる彼女は、 どうやら「チジョウノモツレ」から人から刺され、幽霊になったらしい。 しかしながら、彼女は愛らしい容姿をもち、 まったくもって…

猫好きの星、保護猫カフェに現れる「猫貴族」

夫婦揃って、猫狂いだ。 最近では、お気に入りの猫カフェを見つけ、 休日はいそいそと出かけている。 わたしたちが通っているのは、譲渡型保護猫カフェ。 保護猫、というのは、捨てられたり、野外で生まれたり、 そんなところを人間に保護された猫のこと。 …

あのころ、カヒミ・カリィがわたしのアイドルだった

驚いた。 こんな世界があるのかと思った。 20年近く前、春休み直前のころだったと思う。 東京からの転校生が、こう言った。 「カヒミ・カリィって知ってる?」 「えっ、カヒミ……何……?」 耳慣れない名前を、何度か聞き返したことを覚えている。 なんでもその…

止まったときを、宝箱に閉じ込めるように

お気に入りの中華料理店が閉まるのだという。 噂は本当なのか? 半信半疑で平日の昼、足を運ぶ。 冬のこととはいえ、磨りガラスごしに日光がたっぷりと入り、店内は暖かい。 長テーブルの一角に座り、ラーメンを注文する。 わたしのほかには、ビールを手にザ…

春、自己紹介にかえて

春の休日、川べりを夫婦で歩く。 橋の上から水辺を見ていると、鯉たちが、餌を求めて寄ってくる。 わたしたちは、餌をやる気はない。 鯉たちはあきらめず、パクパクと川面に水紋を広げつづける。 「なんだか悪い気がするね」とその場を離れる。 次の橋からは…

「親なるもの 断崖」と大相撲

「親なるもの 断崖」という漫画がある。 昭和初期、北海道・室蘭の遊郭に売られた少女の人生を描く作品だ。 幼いころは親に従い、結婚しては夫に従い、老いては子に従い、 女性に安住の地はないという成句「女三界に家なし」があるが、 親に売られた女性たち…

「月曜日の友達」があまりにもすごくて、読むたびに感情が無茶苦茶になってしまうけれど、がんばって感想を書く

人が、子どもから大人になる瞬間。 その脱皮の痛みとうつくしさ。 それを全2巻で描き切った作品が、「月曜日の友達」だと思う。 1巻書影。 「月曜日の友達」は、阿部共実による漫画作品。 連載誌は、「週刊ビッグコミックスピリッツ」。 中学に上がったばか…

旅の記憶

オーストリアの首都、ウィーンに降り立ったのは、5月も終わりのことだった。 旅の計画はこうだ。 オーストリアから南ドイツのミュンヘンへ。 そこから少しずつ北上、 北端の海辺の町まで到達したら南下して、 フランクフルトからパリへ抜け、帰国。 航空券の…

突然の多チャンネル化

結婚してから、なんとなく仕事の調子が悪かった。 仕事の受注は順調なのだが、わたし自身、まったくついていけない。 常に振り回されている感覚があった。 夫は家事と仕事だったら断然、仕事を優先してねという。 夫自身も、休日は、家事を積極的にやる。 仕…