野沢温泉2日目。
朝は早めに起きて、宿から近い上寺湯へ。
熊の手洗湯と、泉質は似ている。
源泉が同じなのかもしれない。
熱めのお湯で目が覚めた。
……とはいえ、朝食後、ひと眠りしてからチェックアウト。
2日目は、
駅でもらったいくつかのパンフレットから検討した結果、
飯山駅で遊ぶことにした。
飯山駅では、駅構内にある「信越自然郷アクティビティセンター」で自転車を借りる。
店がその辺に自転車を置きまくっているため、
レンタサイクルがあることは、駅を降りればすぐわかる。
体力に自信がないので、電動アシストタイプをチョイス。
半日(4時間)1000円/1台、だったと思う。
我々の共通の趣味には、スポーツ自転車があったはずなのに、
どうしてこうなった。
アクティビティセンターでは荷物を預かってもらえた。
そのうえ、スタッフの方におすすめランチスポットを丁寧に教えてもらったり、
ゴールデンウィーク特典で「道の駅」のソフトクリーム無料券をもらえたり、
レンタサイクル以外にもすっかりお世話になった。
自転車はよく整備されていて、ピカピカ!
目指すは「道の駅 花の駅 千曲川」だ。
走り出すと、アシストがぐーいぐいと後ろを押してくれて、楽ちんだ。
駅前通りを抜けると、通称「仏壇通り」へ。
知らずに通りかかっても、「ここは何?」と気づくくらい、
通りには仏壇店、仏壇店、仏壇店。
なんでもお寺が多い土地柄から、仏壇店が集中。
今もかなりの全国シェアを誇るという。
観光パンフレットには、
「仏壇店の技術が気になったら店に入ってみましょう」と
書いてあるけれど、これ、店にとっては迷惑なのでは……。
へええ、などと言っているうち、
お昼を食べる予定のあたご亭に到着。
お目当ては、飯山が誇るブランド豚「みゆきポーク」を使った豚丼だ。
見よ! この迫力! たしか800円くらい。
「みゆきポーク」は、さっぱりと上品な味わい。
くさみや脂っこさがなく、噛むほどに豚の旨味か広がる。
見た目ほど重くなく、ふたりとも美味しく完食。
お店のスタッフさんが、
「どこからいらしたんですか?」
「楽しんでくださいね」などと話しかけてくれて、
なんだかうれしかった。
途中、千曲川沿いに出ると、沿道には、山をバックに桜と菜の花が咲き誇る。
風が吹くと桜吹雪までが舞い始め、「アニメの1シーンみたい!」
「オープニングとかでありそう!」とはしゃぎながら走り抜けた。
楽しく走って、「道の駅 花の駅 千曲川」に到着。
道の駅は、地元の人で大混雑!
まずは、アクティビティセンターで無料券をもらったソフトクリームを。
こちらも長蛇の列だが、手際がよく、サクサクと進んでストレスなし。
私は「スノーキャット」、夫は「シナノスイート」を注文。
どちらも、香料だけではない、素材の味がきっちりする。
美味しいうえに、ここでしか食べられない(おそらく)味。ワンダフル!
野菜売り場では、安い! 東京では見ないものが売っている! とあって、
夫婦でテンション上がる。あれもこれもほしくなってしまう。
にぎわう売り場。在庫チェックに来た農家さんもいて、とにかく活気があった。
「雪下ニンジン」のコーナー前では、地元の人達が
「雪下ニンジン、ニンジン嫌いのウチの子が食べたのよ~」
「フルーツみたいよねえ~」と会話をかわし、
そのうえ、試食が置いてあった。
ニンジン嫌いの夫も、
このダイレクトマーケティングぶりに心を動かした。
ためしにひとつ口に入れて、
「おいしいいいい」と目を輝かせている。
夫いわく、「ニンジンの土臭さがぜんぜんない」とのこと。
購入決定。
また、「とうたちな」というはじめて見る野菜もあった。
野沢菜、大根(葉の部分)などの野菜が育ち過ぎた状態を言うらしい。
ネットで調べても情報が少ないが、
ゆがけば青菜と同じように食べられることがわかった。
ためしに野沢菜のとうたちなを買ってみた。
家に帰っておひたしとシンプルな炒め物にすると、これが美味しいのなんの。
さわやかななかに、本当にわずかな苦みがあり、まさに春の味わいだった。
野菜とお土産を買いこみ、今度は「菜の花まつり」会場へ。
「菜の花まつり」会場は、とにかく一面の菜の花が咲いているのだ……。
除草のための山羊もいて、のどかな雰囲気。
子どもの日が近かったため、鯉のぼりが。
ここまでで、自転車のレンタル残り時間は1時間半ほど。
余裕で飯山駅に着くはずが、道を間違えてしまい、途中、あせって帳尻を合わせた。
電動自転車で本当によかった。
総走行距離は15キロぐらいだと思う。
「道の駅 花の駅」へ、基本的には千曲川沿いを移動する。
自転車を返してから、飯山駅の「パノラマテラス」でしばらく仕事をして、
駅構内の立ち食い蕎麦屋で蕎麦を食べて新幹線に。
「野沢菜わさび昆布」を注文。
やはり蕎麦どころゆえか、立ち食い蕎麦も美味しい気がする。
また、便宜上「立ち食い」と書いたが、座って食べられる。
野沢温泉のように外湯がたくさんあると、
「何もしない贅沢」というほどはぼんやりとはせず、
ほどよくアクティブに温泉を楽しみ、
のんびりすることができる。よい場所だなと思う。
野沢温泉には、1月に豪快な火祭りがある。
野沢温泉の道祖神祭り : 北信州野沢温泉 観光協会オフィシャルウェブサイト
それに合わせてリピートするのもオツだな~などと思いつつ、
温泉あり、サイクリングあり、花あり、はじめての野菜との出会いありの
旅が幕を閉じたのだった。