平凡

平凡

げこげこ夫婦

私たち夫婦は下戸だ。 飲む、即、蒼白という「受け付けない」レベルではないが、 サワーなら、グラスに2センチも飲めば、顔は真っ赤。 言動もかなりあやしくなる。 「お酒に弱いんです」と言っても、まさかそれほどと思わないらしく、 はじめて酒席をともに…

死にたいなら死にたいまま生きればいいじゃないですか、とその人は言った

思春期のころは、ずっと死にたかった。 最初は、その年ごろにありがちな、厭世的な思考だった。 「町で一番高いマンションから、飛び降りちゃおうかな」。 あくまで自分の意思で。選ぶのは、私。 それが当初考えていた、「自殺」だった。 しかし、精神の調子…

ふたりのお引っ越しは、ひとりのときと全然違っていた件

1に利便性、2に利便性、3、4がなくて、家賃が多少高くなっても仕方ない。 私の独身時代の部屋選びの基準は、こんな感じだった。 新卒後、会社勤めをしていたときは、わりと常識的な部屋選びをしていたものの、 今の職業に就いたあたりからは、 出せる範…

おごる、おごらない問題

ネットでは、しばしば 「デートにおいて、 男性が女性におごるか、おごらないか」が話題にのぼる。 夫とまだ恋人ですらなかったとき。 居心地がよいなと感じた理由のひとつに、 夫がやたらとおごらなかったことがある。 関係が深まらないうちに食事をおごら…

さようなら、猫ちゃん

友人が飼っていた猫が、死んだ。 私たち夫婦の馴れ初めには、その猫ちゃんが関わっている。 私たち夫婦が知り合ったのは、ネットでつながった、ゆるい同業界人のグループだった。 猫ちゃんを飼っていた友人も、そのなかにいた。 私たちがお互い猫好きなこと…

さようなら、若き日々よ

「俺、やめたよ。今は、ぜんぜん別の仕事してる」。 久しぶりに会った彼は、はっきり言った。 酔いと居酒屋のざわめきでぼんやりした頭が、その瞬間、クリアになった。 それは、大学時代に所属していた部活の、同窓会のような集まりだった。 運動系の部活で…

世間知らずのころ

新卒で入った会社には、丸2年しか勤めなかった。 10人前後の小さな企業だったこともあり、後輩をもった機会はわずか1回きり。 その人は、40絡みの男性だった。 くたびれたスーツを着て、どこかだらしなく見えた。 「美味しんぼ」初期の山岡をリアルにしたら…

ユニクロは、オシャレに興味がない人の味方なんだなって思った話

前回、マンガ「服を着るならこんなふうに」を読んで、「ユニクロへ行きたい」と言い出した夫。 常々、「夫にはもっと似合う洋服があるはず……」と考えていた私は、この好機を逃すまいと、さっそくユニクロへ向かったのであった。 hei-bon.hatenablog.com 夫の…

夫や彼にオシャレしてほしい人は、マンガ「服を着るならこんなふうに」を買うといいんじゃないでしょうか。

夫は服にあまり興味がない。 「洋服を買いに行こうか」と言うと、激しく嫌がる。 「旅行のときの服装とか考えるの楽しくない?」と聞いたら、 そんな発想はなかったと返された。 しかし、「人は見た目も大切である」とは、心のどこかでは思っているようだ。 …

神社で結婚式をする、ということ 番外編2 親が離婚している場合、結婚式はどうするか

うちの両親は、離婚している。 ちっとも円満な離婚ではなかったと思うのだが、 子どもの記念の行事には、なんだかんだ駆けつけてくれる。 家庭により、状況はさまざまなので誰の参考にもならない気もするが、 「離婚家庭の場合、挙式をどうするか」というニ…

神社で結婚式をする、ということ10 実際に、神前式ブライダルプロデュース会社を使ってみての感想

以前のエントリーに書いた通り、神社での挙式にあたって、ブライダルプロデュース会社を決めた私たち。 以前のエントリーはこちら。 hei-bon.hatenablog.com 当初は着物の質もよく、スタッフの対応もよく、大変満足していたのだが……。 回数を重ねるにつれ、…

神社で結婚式をする、ということ9 両家親族の服装はどうするか

挙式にあたり、親族の服装をどうするかは、ちょっとした問題だった。 というのも、夫の親は洋服派、うちの親は和服派とはっきりと分かれたからだ。 まず、夫の家。 義母は留袖は持っておらず、「大げさなことはしたくない」という。 また、夫側の親族に小さ…

自分らしく表現し続けることだけが、本当に「善」なのだろうか

このブログは結婚生活について書く場として始めたのだが、 今回はまったく関係ないことを書く。 たとえば絵描き、漫画家、ライターなどについて、 「あれは依頼者・編集に言われて書いたから不本意なのだろう」 「興味ないことを描(書)かされてかわいそう…

妊娠を望む、ということ。その小さな戸惑い

できれば、子どもを授かりたいと思う。 「妊娠を積極的に希望する」という事態は、結婚前にはなかったことである。 そして、いわゆる月のものがくるまでは、 「ひょっとしたら妊娠しているかもしれない」状態が、ずっと続く。 そんなことも、はじめてである…

推し松は十四松なのだと、夫は言った

TVアニメ「おそ松さん」がたいへんな人気を博している。 「おそ松さん」は、赤塚不二夫氏の「おそ松くん」の現代版リメイク。 六つ子が成長して、それぞれの個性を獲得。 ニートとしてのんべんだらりと過ごす彼らの日常を、 シュールありコントありパロディ…

「きょうの料理ビギナーズ」礼賛、あるいはネットのレシピに比べ、レシピ本が優れている点

我が家の献立は、「きょうの料理ビギナーズ」に頼り切りだ。 TVでオンエアされている番組はほとんど見ていないのだが、 テキスト本は毎月購入している。 料理に手をかける人には物足りないと思うが、 「簡単に作りたいけれど、自分の引き出しだけだとワンパ…

いつの間にかその方言は、我が家で代替不可能な言葉になっていた

私は地方出身なので、「国の言葉」が出ることもある。 故郷を離れて長いが、方言には代替不可能な表現もあるため、 家の中ではつい、使ってしまう。 なかでも、「さらえる」という言葉はなかなか便利だと思っている。 「さらえる」とは、「お皿に残ったもの…

夫の家事なぜなに

実家暮らしが長かった夫。 ひとり暮らし経験もなくはないが、あまり家事をしたことはないようだ。 結婚を機に、日常的に家事をするようになった彼の頭には、 さまざまな疑問が浮かぶようで。 たとえば、吸ったゴミが見えるダイソンのハンディ掃除機を手に、 …

神社で結婚式をする、ということ 番外編 会食会場について・顔合わせは櫻川でやりました

「みんなで会食会場」で検索していらっしゃる方が一定数いるので、 具体名を伏せていた店名を紹介しようと思います。 家族の顔合わせで使ったのは、「櫻川」。 トップ of 櫻川 ホームページ 東京・日本橋の三井タワー2階。 店内に階段があり、2フロアに分か…

「ここに住んだらモテるよ」と、女友達は言った

「平凡ちゃん、ここ住んだらモテるよ、いい縁あるよ」 と、女友達は言った。 今、住んでいる部屋を、はじめて内見したときのことだ。 当時の私は独身。恋人もなし。 いろいろあって、心機一転部屋探し。 時間があるときには、間取り図好きの女友達にも付き合…

神社で結婚式をする、ということ8.5 ウエディング専門のカメラマン以外に依頼するにあっての準備したことまとめ

前回に続いて、ウエディング専門以外のカメラマンに依頼したことについて。 当日までにやったことや、用意したもの、後悔していることをまとめておく。 知人などに撮影を依頼する場合などにも、参考になるかもしれない。 挙式3カ月ほど前、依頼し、許諾をも…

神社で結婚式をする、ということ8 ウエディング専門のカメラマン以外に撮影依頼したときのメリットとデメリット

結婚式でのカメラマンは、個人的なツテのあるプロの方に依頼した。 普段は雑誌などの写真を撮影しているカメラマン氏だ。 失礼かもしれないと思いつつ、お願いをしたら引き受けてくれた。 あまり需要はないかもしれないが、 プロデュース会社にセットになっ…

バレンタインデー、その歴史と学び

夫(当時は恋人)と付き合ってはじめてのバレンタインデーには、 ピエール・マルコリーニのシャンパントリュフと、 スマートフォン用モバイルバッテリーをプレゼントした。 気合いが入っていた。 2回目は、「高級チョコの美味しさは、わるんだけど……ちょっと…

休日賛歌

何も予定がない休日。 ゆっくり寝て、遅い朝食に、ホットケーキをふたりで作る。 おたまからフライパンへ、できるだけ真上から生地を落としても、 なかなか丸くは焼けない。 土曜の正午前なら、テレビで「週刊ニュース新書」を見ながら食べる。 なぜなら、猫…

神社で結婚式をする、ということ7 衣装合わせ

以前の日記に、「プロデュース会社を決めた」と書いた。 が、実際は、そこで申込書を書いたわけでも、契約書を交わしたわけでもない。 衣装合わせを繰り返し、衣装が決まり、 髪型を決め、こまごまとしたことを決めた後で、 「もう、うちで決定でよろしいで…

神社で結婚式をする、ということ6 会食会場選び

「神社で結婚すること」とは直接関係ない話になるが、 今日は、式後の食事会の計画を立てた話。 式後の食事会をどこで行うかは、かなり迷った。 というのも、我々は挙式数カ月前に、都内の日本料理店で「両家顔合わせ」をする。 挙式後の食事会を和食にする…

神社で結婚式をする、ということ5 プロデュース会社選び

小さな神社での挙式は、フリーダムだと思う。 神社側が決めているのは、挙式料金と、雅楽の有無ぐらい。 服装もいろいろ。 我らがY神社、もとい、ここからは具体名を出して書くが、 代々木八幡宮は、平服挙式OK。 ウェディングドレスで挙げた人もいるとのこ…

神社で結婚式をする、ということ4 小さな神社に下見に行ってみる

神前挙式会場を選ぶうち、 「総合ブライダル型神社」は、自分たちには合わないなと感じ始めた私たち。 小さく、シンプルな式が挙げられる神社を巡ることにした。 「シンプル挙式型」の下見の流れは、たいていは以下のようなものだった。 神社の問い合わせフ…

漂流するように、この仕事にたどりついた

今週のお題「今の仕事を選んだ理由」 私は、今の仕事を選んだのだろうか。 よくわからない。 一番はじめに働いたのは、この業界の、別の仕事だった。 合わなかった。 無職やフリーターを経て、20代半ばになった。 なりゆきで始めたアルバイトは、接客業だっ…

神社で結婚式をする、ということ3 大きな神社に下見に行ってみる

神前挙式をすると決めた私たち。 次は式場となる神社選びだ。 明治神宮など大きな神社でなくとも、式を挙げられる神社は多い。 逆にいえば、候補は大小無数にある。 挙式をする場としての神社は、ふたつに分かれると思う。 ひとつは、貸衣装一式から披露宴会…

神社で結婚式をする、ということ2 挙式場所に神社を選んだ理由

結婚式・披露宴は小さく、と決めた私たち。 では、友達はどうする? という話に。 双方、友達は本当に少ない。 幼なじみ、職場で親しくなった人など、知り合った経緯もバラバラ。 私たちがホストに徹するとしたら、みんなの合間は取りもてない。 ということ…

神社で結婚式をする、ということ1 挙式の規模を決めた話

やっとこ、真冬の寒さがやってきた。 私たちが結婚式を挙げたのは、こんな季節だった。 私たちは、親兄弟だけに参列してもらい、小さな神社で挙式をした。 下調べ時、規模の小さな神前挙式について、 意外と情報がなかったので、何回かに分けて、書いてみた…

おまけの一日

毎日が平穏で、幸せだ。 昼間の電車にぼんやり揺られていると、 これは、神様からもらった、おまけの一日なんじゃないかと思う。 おまけだから、 苦しいことも、悲しいことも、どこか遠くにしか感じない。 そんなおまけの一日が、何かの間違いで、続いてしま…

大根カレーを巡る冒険とその顛末

12月初旬から、中旬の忘年会シーズンは、 夫不在の夕食が多かった。 今日も明日も、夫は飲み会。 そんなとき、冷蔵庫にある大根と鶏ひき肉が目に入り、 昔々、とあるカフェで大根入りの和風カレーを食べて、美味しかったことを思い出す。 すると、みるみる、…

太陽が昇るという原始的な感動を、ハワイ島マウナ・ケア山頂で知る

新婚旅行の行き先はハワイ島だった。 当地でのオプショナルツアーを調べるなかで、「どうしても参加したい」と思ったのが、 マウナ・ケア山から日の出を見る、というものだった。 日の出なら、そりゃ東京湾でも見られるけれど。 なんとなく、4200メートルの…

海外リゾートと温泉は近いものではないか、という仮説を打ち立てた新婚旅行

幼いころは、温泉のよさがわからなかった。 大人たちは「のんびりするね~」なんて言っているけれど、 ちょっと大きなお風呂があるだけじゃん。 何がおもしろいんだろ。 おまけに湯あたりするし…… てなもんで。 大人になった今では、しょっちゅう、 夫と「温…

世界がこんなにも静かだったなんて

ちょっと前まで、私の世界には、薄く何枚もレイヤーがかかっていた。 現実をうっすらと覆うように、空想上の世界がいくつか広がり、 それぞれの登場人物たちが泣き、笑い、戦い、動き回っていた。 というと、何かクリエイティブなようだが、 それはメロドラ…

聞き上手ってモテるんじゃないでしょうか

あらかじめ。 これは、私自身が、いわゆる ❝興が乗り出すと、早口でたくさんしゃべってしまうタイプ❞だから かもしれないけれど。 夫と付き合う前、もっというと、二人きりで出かけるようになる前。 「この人、他の人と違うな」と感じたのは、 私が何か、映…

寿司って立体的な食べ物なんだと、はじめて思った

このブログ記事を読んで。 keisolutions.hatenablog.com 自分自身、夫と❝回らないお寿司❞に行ったことを思い出したので、 そのことを書こうと思う。 元ブログに比べると、ずいぶんと、こう、小さな話ではあるし、 物知らずが露呈していて恥ずかしくもある。 …

バカップルは風邪引かない

私たちは、いちゃいちゃした夫婦であると思う。 いい年してどうなんだと思うが、自然とそうなってしまうのだから、しかたない。 それは付き合いはじめのころから変わらない。 一緒にいることがとにかく楽しく、自然なことに思えたので、 他の予定が入ってい…

夫、冬将軍をかばう

冬、本番である。 朝、布団から出るのがおっくうだ。 窓際の机で仕事をしていると、足が冷える。 洗濯物を干すのは、苦行か何かか。 それもそのはず、もう師走。 私は、冬が苦手だ。 「ひとっとびに春にならないかなー」と愚痴を言ったところ、 夫が「えっ」…

酉の市に行ったときだけは、景気よくなっちゃうんじゃないの、と思う

酉の市へ行く。 私も個人事業者のはしくれなので、縁起をかつぎたいのだ。 一の酉、二の酉を逃して、三の酉の日曜日。 野暮用帰り、夫婦ともどもものすごく疲れていたけれど、 それでもなぜか、酉の市には行っておきたいと思った。 新宿で電車を降りて、花園…

この人こんな顔で笑うんだ、と思った

スマートフォンを、買い替えた。 新しいガジェットはワクワクするものだが、 不器用な私にとっては、液晶保護シートをはるのが憂鬱だ。家電量販店にズラリと並ぶ液晶保護シートから、 「簡単!」「失敗しない!」と書かれた商品を選んだところ、 その謳い文…

人生は、砂漠を歩くようなもの、と思っていた

幼いころから、眉間に皺ばかりよせている子どもだった。 そのころ考えていたことでよく覚えているのが、 「人生とは、砂漠をひとりで歩くようなもの。 どうやって歩いていけばよいか」。 結婚とは、年齢がきたら適当な相手と❝してしまうもの❞。 そして、どう…

夫のかっこいいスーツ姿に不可欠なモノ、それがアイロンだった

私にも服装萌えがあり、やはり夫のスーツ姿はかっこいい、と思う。 ただし、結婚したからには、ただ愛でているばかりでは済まされない。 思わず見とれてしまうスーツ姿に欠かせない家事、それがアイロンかけだった。 手持ちのアイロンは、私が大学生のときに…

世界がキラキラと輝いて見えた

嫌な出来事があった場所に行くと、苦い感情を思い出す。 悲しいときに聞いていた音楽がかかると、涙がこぼれる。 そんなことがある。 ところで、私たちが入籍したのは、 そろそろ冷え込みが厳しくなる、秋の終わりのことだった。 終電近くに待ち合わせ、 入…

結婚したって実感した

10月の三連休は、夫も私も、仕事に追われていた。 束の間、スーパーへ買い物に行こうとなり、 私たちはいつも通り手をつないで出かけた。 近所の池を通りかかる。 気まぐれに稼働する噴水が、珍しく水しぶきを上げており、 秋空にきらめく水滴は、どこか寒々…